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つつむかな2:京都でひらめいたジューシーな「俵そば」

いつも「料理長が多すぎる」を応援いただきありがとうございます。
新緑に包まれる季節の到来です。
そこで、5月のテーマは、『つつむかな』。食材のパワーや美味しさをぎゅっと閉じ込める「包み料理」を特集していきます。

第2回の包み料理は、大きな「お揚げ」がぽってり乗った、京風お蕎麦です。
京都で100年以上続く、にしんそばの名店「松葉」で出会った「俵そば」。大きなお揚げの中に、鴨、ごぼう、赤こんにゃくが入っていて、お揚げを破る楽しさと、食べたことのない新しい美味しさに痛く感動しました。今回は、私流に大胆アレンジ。お揚げの中に鶏ひき肉、レンコン、銀杏、かまぼこなどをたっぷり入れて、ふっくら包んでみたところ、お客様にも大好評!美味しさのポイントは、お汁にとろみをつけることです。

【材料:2人分】

油揚げ(大判のもの) 1枚
鶏ひき肉 150g
レンコン 150g
銀杏 6つ
かまぼこ 1/2本
ネギ 1/4本
三つ葉 適宜
醤油 大さじ2
みりん 大さじ3
砂糖 大さじ1 
水 300ml
酒 大さじ1

塩麹 大さじ1
蕎麦 2人分
蕎麦つゆ 適宜
片栗粉 大さじ1.5 

※油揚げは、大判のものが包みやすい。売っていない場合は普通のサイズのもので。その場合は1人1枚を使用。おいなりさん用に味付けしたものを使えば簡単便利。
※鶏ひき肉は胸肉でもも肉でもささみでもOK。よりジューシーに仕上げたい場合はもも肉を使って。
※銀杏は茹でたものを使用。便利なレトルトパックがオススメ。
※つゆを一から作る場合は昆布だしを取って、白醤油、塩、みりんを合わせて調合する。面倒な場合は、粉末状の関西風うどんダシ、鱧ダシなどがオススメ。 ここでははも入り10年修行だしを使用。
※蕎麦は生麺でも乾麺でも良い。

【作り方】

1.油揚げの準備

油揚げを半分に切り、中を丁寧に開けて、具が入るようにする。開いた油揚げをボウルの中に入れて熱湯を注ぎ、油抜きする。次は具材の準備。小さいボウルを用意して、鶏ひき肉、すりおろしたレンコン(全体の半分の量)、みじん切りにしたネギ、塩麹、酒を入れ、手で混ぜ合わせる。ここでしっかり練るように混ぜるのがポイント。その中に、歯ごたえが残る程度に3ミリ角くらいに切ったレンコン、1センチ角のかまぼこ、銀杏を入れて均等に混ぜ合わせたら、油揚げの中に入れていく。おあげが破れないよう、空洞ができないように注意する。入り口を竹串もしくは爪楊枝で仮止めし、鍋(水300ml、醤油大さじ2、みりん大さじ3、砂糖大さじ1)の中に入れて火にかける。落し蓋もしくはホイルで上を覆い、沸騰したら弱火にして10分程度煮込む。時々煮汁をかけたり、裏返しすると均等に味が染みる。炊き終えたら火を止めておく。三つ葉を軽く湯通しし、留め紐を作っておく。短いようなら2本つなげて。炊いたあげの仮止めの楊枝を解き、口をたたんで三つ葉で本留めする。ここまでの作業は丁寧にゆっくり行う。

2.つゆの準備

つゆ(1人分は500mlくらい必要)を温めて、味を調整したら、片栗粉でとろみをつける。

3.蕎麦を茹でて仕上げる
蕎麦を指定時間通り茹でる。茹で上がったらつゆを半分そそぎ、麺を軽くほぐし、上に炊いたおあげをゆっくり乗せる。残りのつゆを綺麗にかければ完成。旨味たっぷりなあげをほぐしながら召し上げれ。

バックナンバー:
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